デメテルハーブティーについて

デメテルハーブティーは、2015年にカンボジアで創業したRoselle Stones Khmer社のブランドです。
カンボジアの自然の恵みを用いたハーブティーの製造販売事業を通じ、支援ではなく雇用を通してカンボジアの発展に関わり、世界中の人たちの健康と笑顔のパートナーとなる製品をお届けすることを目指しています。

悲惨な内戦によって壊滅的ダメージを負ったカンボジアは、戦後数多くの国際協力団体が入り、復興そしてスムーズな経済/社会発展に取り組んでいます。

デメテルハーブティーの代表である私、西口は2008年にこの地に赴任して以来、国際協力の現場で7年間働いてきました。社会インフラの整備というコミュニティーを面でサポートする活動には大きな意義とやりがいを感じつつ、その範疇から漏れてしまう人々や、個々が抱える問題に手が届かないもどかしさも体験しました。

もっとひとつの土地にじっくり根を張り、地域の人たちと一緒に歩む活動ができないかと模索する中で、地域に自生するハーブの存在、カンボジア伝統薬草医療の歴史について知る機会を得、ハーブブレンダーとの出会いがありました。さらには「学校ハーブ園プログラム」の前身である活動を進めていた現アドバイザー高田氏と出会い、会社として事業の持続性を保ちつつ、カンボジアの社会への貢献ができるハーブティー事業が誕生しました。

ハーブの生産は、安全な農業を守る小規模農家やオーガニック家庭菜園を営む村のお母さんたちと、「学校ハーブ園プログラム」に参加する学校の二つの柱で成り立っています。

美味しく安全な農産物を実直に作り続ける農家さんが収入を安定させ、村で生活する女性たちが日々の暮らしに必要な現金収入を無理なく得られるハーブ買い取りシステムを作っています。

「学校ハーブ園プログラム」では生徒の活動を通じて学校の活性化とコミュニティへのプラスの波及効果を目指しています。

代表者経歴

西口 三千恵(にしぐち みちえ)
大阪府大東市出身
大阪市立大学文学部社会学コース卒業
英国ブラッドフォード大学国際開発学部国際開発マネージメント修士課程修了
NGO職員としてザンビア・マラウィにて国際開発事業に従事
2008年 NGO職員としてカンボジア勤務開始
2015年 Roselle Stones Khmer社創業

企業理念

Roselle Stones Khmerの事業の根幹には、代表・西口の国際開発の現場での体験が大きく反映されています。NGO職員として国際開発事業に携わる中で、助成金や寄付のみに頼った開発プロジェクトの課題と、地域経済が一定以上に発展するときに必要になる柔軟かつ迅速なサポートの必要性を感じました。

この課題を解決するひとつの取り組みとして、「いつでも誰でも参加できる乾燥ハーブ作り」を会社の事業の根幹に置いています。
一方通行で一回きりの支援ではなく、コミュニティーの成長発展に寄り添いながら、会社として事業を持続的に展開し、世界中にカンボジアの素晴らしい製品を発信していくこと。開発の現場に長年関わってきたからこそ見える課題と可能性に、社会企業という形で取り組んでいます。

VISION

カンボジアに根を張り、産業と雇用を生み出すことで発展に関与し、カンボジアから世界中の人々に、笑顔と健康な毎日のパートナーとなる素晴らしい製品をお届けすることを目指します

MISSION

1.カンボジアにある材料を用い、素材の良さを損なわず、使う方を笑顔にする製品を提供します
2.生産者や学校、工房スタッフなど関わる全ての人が希望と自信をもって自らの人生を選択していく一助となることを目指します
3.職業を通じて社会の課題改善へ貢献するため、「学校ハーブ園プログラム」を実施します

デメテルハーブティーのこだわり

1.地元の資源を使い、持続可能性を優先する
2.生産者、雇用者、購入者全てを大切にするエシカル製品を作る
3.原料の廃棄を減らし、環境への負荷を減らすパッケージング、配送方法への工夫を続ける

カンボジアのハーブ

都市化が進んだ首都プノンペンの住宅街でも、ミントやバジル、レモングラスなど毎日の食事に不可欠なハーブが、家の前のプランターに植えられています。

地方へ行くと、家の周辺はもちろんのこと、こぼれ種から育った様々なハーブが道端や空き地にも生えています。

妊娠、出産、病気や怪我の時には伝統薬草医療師の元を訪れる。カンボジアの人々にとって、ハーブは常に身近にある存在です。

チームメンバー

代表取締役

西口三千恵:国際開発分野でザンビア、マラウィ勤務を経て2008年よりカンボジア在住。

地方に小さな経済活動を生み出し、循環型経済をハーブ事業を通じて実現すべく試行錯誤中

工房

Soknim, Duchdy, Dalis, Syna:プノンペンの工房で働くスタッフたち

学校

学校ハーブ園プログラム参加校は、シェムリアップ州、コッコン州で展開中

生産パートナー

生産パートナー農家、女性農業グループは、クラティエ州、トゥボーンクモム州、シェムリアップ州で展開中

伝統医療師(クルクメール)

Mr. Vanny カンボジアで最も聖なる山として崇められる

クーレン山で伝統医療師として活動中

アドバイザー

高田 忠典:国立伝統医療局テクニカルアドバイザーおよびカンボジア伝統医療師協会(CaTHA)アドバイザー。

2003年ブータン国立伝統医学院勤務を経て、2009年より日本財団カンボジア伝統医療師研修事業に参加。

ブレンド開発

GIN:ハーブについて学び、

日本でハーブを使ったカフェレストランを運営した経歴を持つ

工房

空気と水がきれいな地方の州で大切に育てられた原料を、首都プノンペンの工房で検品パッケージングしています。現在工房で働くスタッフは、全員が20代前半の女性です。平和が訪れた今のカンボジアは、人口の半分が30歳未満の若さいっぱいの国です。大卒者が増え、高い経済成長率で将来への希望と夢が溢れる一方で、社会保障が未発達なため、家族の病気や事故などの事情で突然学業を断念せざるを得なくなったり、望まない仕事に就く人が多くいます。特に女性が、親や配偶者の事情に生活を大きく左右されやすい状況は、今日の日本が抱える課題と通じるものがあるかもしれません。工房で働く女性たちには、長く安定して働けるお給料や福利厚生の保証と、興味を持ったことに挑戦できる職場環境を準備することで、人生の選択肢が多くあることを知ってもらい、自分で進む道を選べるだけの自信と経済力を持ってもらいたいと思っています。 

カンボジア 

海も山もある、変化にとんだ地形のカンボジア。国土の真ん中をメコン川が流れ、東南アジア最大の湖、トンレサップ湖もあり、自然の恵み溢れる豊かな大地です。かつてアンコール王朝が栄え、苦しい内戦からも力強い復興の道を歩むカンボジアは、アンコールワットに代表される壮大な遺跡から、フランス統治時代のアールデコ建築、大自然、そして近代的な都市まで、多種多様な顔を持つ国でもあります。

日々刻刻と変化を続けるカンボジアで、昔から変わらないのは人々の温かさと笑顔。訪れた人々が好きにならずにはいられない優しさとたくましさを併せ持っています。